ペット写真のレタッチ|毛並みと目を自然に引き立てる方法

ペット写真のレタッチを紹介する記事のアイキャッチ。くつろぐ犬と、写真を調整しているノートパソコン

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うちの子の写真を撮ってみたら、『目が暗くて表情が分からない』『黒い毛がつぶれて、ただの黒い塊に見える』と感じたことはありませんか。せっかくのかわいい瞬間なので、見たままの姿で残したいですよね。

結論から言うと、ペット写真のレタッチは「目」「毛並み」「背景」の3か所に分けて、1か所ずつ整えるのがコツです。全体の明るさと色を先に合わせておけば、あとは少し手を加えるだけで十分なんです。

この記事では、3か所ごとの手順と、人物の写真との違いをお伝えしますね。

目次

ペット写真のレタッチは「目・毛並み・背景」の3か所で考える

先に結論

ペット写真の印象は、目に光があるか、毛の質感が見えるか、背景が主役のじゃまをしていないかで決まります。この3か所を順番に見ていくと、触りすぎを防げます。

人物の写真と同じように整えればいい、と思う方も多いはずです。実は、ペットは毛でおおわれていて、目も黒目が大きいので、気をつける所が少し違うんです。

この記事独自の表で、人物との違いを並べてみました。

整える所ペット写真で起きやすいこと人物の写真との違い主な調整(Lightroomの表記)
目黒目が大きく、暗く沈んで表情が見えない白目が少ないので、目の光の点が表情を決めるマスクのブラシ、露光量
毛並み白い毛は飛び、黒い毛はつぶれやすい肌をなめらかにする補正をかけると、毛の質感が消えるハイライト、シャドウ、テクスチャ
背景床や部屋の物が写り込み、主役が埋もれる動きが速く、撮り直しがききにくい背景を選択、削除ツール
ペット写真のレタッチを目・毛並み・背景の3か所に分けて、それぞれ整えるポイントを示した図解

人物の補正をそのまま使わないほうがいい理由

人物の写真では、肌をなめらかに見せる補正がよく使われますよね。ただ、同じ補正をペットにかけると、毛の1本1本がぼやけて、ぬいぐるみのような質感になりがちです。

人物写真の整え方は人物写真のレタッチで紹介していますが、ペットでは「なめらかにする」より「毛の流れを残す」を優先して考えてみてください。

まずは写真全体の明るさと色を整える

ここでの結論

3か所を整える前に、写真全体の色みと明るさを合わせておきます。白い毛が白く、黒い毛に毛の流れが見える状態を目安にすると、うまくいきやすいです。

室内で撮ったペットの写真は、照明の色で全体が黄色っぽくなることがありますよね。白い毛の子だと、色のずれが特に目立ちます。

全体を整える流れ
  1. 白い毛や白い壁など、白いはずの所を写真の中で探す
  2. 色温度を少しずつ動かし、白い所が白っぽく見える所で止める
  3. 露光量で、写真全体の明るさを決める
  4. 白い毛はハイライトを少し下げて、毛の流れが見えるかを確かめる
  5. 黒い毛はシャドウを少し上げて、毛の流れが見えるかを確かめる

白い毛と黒い毛は、逆の所に気をつける

白い毛の子は、明るくしすぎると毛が白く抜けて、形が消えてしまいます。これを「白飛び」と呼びます。

黒い毛の子は、暗い部分の階調がなくなって、黒い塊に見えてしまうことがあります。こちらは「黒つぶれ」と呼ばれます。

毛の色起きやすいこと試したい調整確かめ方
白・クリーム白飛びで毛の形が消えるハイライトを少し下げる毛の流れが見えるか
黒・こげ茶黒つぶれで表情が見えないシャドウを少し上げる目と鼻の境目が分かるか
白黒のぶち白と黒の両方が起きるハイライトとシャドウを両方少しずつ白と黒のどちらにも毛の流れがあるか

明るさの整え方やヒストグラムの見方は、写真の明るさとコントラストの整え方で詳しく紹介しています。

よくある失敗

黒い毛を見せようとしてシャドウを上げすぎ、毛が灰色っぽく浮いてしまう。黒い毛の子は、黒いのがその子らしさです。毛の流れが少し見えたら止めておきましょう。

目を引き立てる手順

ここでの結論

目は、マスクやブラシで目の部分だけを少し明るくすると、表情が戻ってきます。目の色や形は変えず、光の点(キャッチライト)を見えやすくするくらいにとどめます。

ペットの写真は、目に光が入っているかどうかで、表情がまるで違って見えるんです。目の中に小さく映り込んだ光の点を、キャッチライトと呼びます。

マスクで目の部分だけを明るくする

Lightroomのマスクには、ブラシで塗った所だけに補正をかける機能があります。マスクの補正は元の画像データを変えないので、あとからやり直せるのも安心なところです。

目を整える流れ
  1. 写真を拡大して、目の周りがよく見えるようにする
  2. マスクのブラシで、黒目の部分だけを小さく塗る
  3. 露光量を少しだけ上げて、目の奥が見えるようにする
  4. キャッチライトが見えにくい時は、ハイライトを少しだけ足す
  5. 拡大を戻して、写真全体で見て不自然でないかを確かめる

Photoshopなら、覆い焼きツールで目の部分だけを少し明るくする方法もあります。どちらも、一度に強くかけず、少しずつ重ねるのがコツです。マスクの使い方は部分補正とマスクの使い方で紹介しています。

目の色や形は、その子らしさとして残す

目を明るくしたい気持ちが強くなると、『もっと大きく、もっとキラキラに』と触りたくなりますよね。ただ、目の色や形まで変えると、別の子のように見えてしまいます。

ピントが合っていない目は直せる?

シャープは輪郭を強調する補正ですが、Photoshopの公式ヘルプでは、ピントが合っていない所は直せないと説明されています。目にピントが合っていない写真は、レタッチで直すより、撮り直しや別の1枚を選ぶほうが近道です。

毛並みを自然に引き立てる手順

ここでの結論

毛並みは、テクスチャを控えめに足すと毛の流れが見えてきます。室内で撮ったざらつきが気になる時は、ノイズを先に減らしてから質感を整える順番にします。

ふわふわの毛並みは、ペット写真のいちばんの見せ所ですよね。ただ、質感を強めすぎると、毛がギラギラして硬そうに見えてしまうんです。

テクスチャは控えめに、明瞭度はもっと控えめに

Lightroomのテクスチャは、細かいディテールを強めたり、なめらかにしたりする項目です。公式ヘルプでは、テクスチャを調整してもカラーやトーンは変わらないと説明されています。

明瞭度は、部分的なコントラストを上げて奥行きを強める項目です。毛並みに強くかけると、輪郭がきつく見えやすいので、使うなら毛の部分だけに少しにしておきましょう。

室内の写真はノイズを先に減らす

暗い室内で撮った写真は、写真がざらつくノイズが出やすいです。キヤノンの写真用語集では、ISO 800程度からノイズで写真がざらつきだす、と説明されています。

Lightroom Classicの公式ヘルプでは、AIマスクや削除などのツールを使う前に「ノイズ除去」をかけておくことがすすめられています。ノイズの減らし方はノイズ除去とシャープの使い方で紹介しています。

毛並みの状態先に試したいことやりすぎのサイン
ざらざらして毛が見えにくいノイズ除去を少しかける毛が溶けて、のっぺりする
毛がぼんやりしているテクスチャを少し上げる毛が針のように硬く見える
毛の色がくすんでいる自然な彩度を少し上げる毛の色が実物と違う色になる
毛玉や汚れが目立つスポット修復ブラシで小さく直す毛の流れが途切れて見える

毛と背景の境目を切り抜く時は

ペットだけを切り抜いたり、背景だけを補正したりする時は、毛の境目がいちばん難しいところです。Photoshopの「選択とマスク」には「オブジェクト認識」という調整モードがあり、髪の毛や毛皮、複雑な背景に向くと公式ヘルプに書かれています。

人の髪の毛を整える考え方は、ペットの毛にも近い所があります。髪のレタッチもあわせて読んでみてください。

背景を整えて主役を目立たせる

ここでの結論

背景は、少し暗くするか、ぼかすか、じゃまな物を消すかのどれかで整えます。ペットの毛の境目が不自然になっていないかを、拡大して確かめるのが大事なところです。

ペットは動きが速いので、撮り直しがききにくいですよね。床に置いたおもちゃやリードが写り込んでしまうことも、よくあるんです。

背景でやってよい整え方
  • 背景だけを少し暗くして、主役を前に出す
  • 写り込んだおもちゃやゴミを消す
  • 背景をぼかして、主役に目が行くようにする
避けたい整え方
  • 毛の境目がにじむほど強くぼかす
  • 毛色や模様まで変えてしまう
  • 一緒に写っていた家族の手や体を不自然に消す

Lightroomのマスクには「被写体を選択」や「背景を選択」があり、背景だけに補正をかけられます。Photoshopの削除ツールや、スポット修復ブラシツールを使うと、写り込んだ小さな物を消せます。

スマホやパソコンの標準アプリでも、背景を整えられる物があります。例えば、Windowsのフォトには背景を自動で選んで、ぼかし・削除・置換ができる機能があります。

ペット写真を全体の色と明るさ、目、毛並み、背景の順に整える流れを示した図解
仕上げた後の確かめ方
  • 目の色や形が、実物と変わっていないか
  • 白い毛が飛んでいないか、黒い毛がつぶれていないか
  • 毛の境目がにじんだり、切れたりしていないか
  • 毛色や模様が、その子のままか
  • スマホの画面でも、表情が伝わるか

よくある相談:ペット写真のレタッチ

Yahoo!知恵袋にも、ペット写真の編集についての相談が寄せられています。閲覧の多い相談から3つ選んで、要点をまとめて答えますね。

相談1:ペットだけを切り抜けるソフトを知りたい

デジカメで撮った写真から、ペットだけを切り抜いたり、色を塗ったりできるソフトを探している、という相談です。

Photoshopの「被写体を選択」は、画像の中の主な被写体を見つけて選択する機能です。そのあと「選択とマスク」で、毛の境目を整えられます。

無料で試したい時は、スマホやパソコンの標準アプリから始めるのも1つの方法です。できることはアプリによって違うので、使っているアプリの公式ヘルプで確かめてみてください。

相談2:写真の周りの余分な所を切り取りたい

パソコンに慣れていないけれど、ペットの写真の周りを切り取って、主役を大きく見せたい、という相談です。

写真の周りを切り取るのは「トリミング(切り抜き)」と呼ばれ、多くの標準アプリにある機能です。ペットの目の位置を意識して、画面の真ん中から少しずらすと、落ち着いた写真になりやすいですよ。

ただ、切り取りすぎると画素が減って、プリントした時に粗く見えることがあります。大きく印刷したい時は、元の写真も残しておきましょう。

相談3:写真コンテストの写真をもとに、似顔絵を描いてもいい?

ペットの写真コンテストに出された写真をもとに、似顔絵を描いてよいのか、という相談です。

文化庁の著作権テキストでは、写真は著作物の種類の1つとされています。他の人が撮った写真をもとに絵を描くのは、翻案にあたる場合があり、原作の著作者の了解が必要と説明されています。

『自分の子じゃないけど、かわいいから描きたい』という時は、撮った人とコンテストの決まりに確かめてみてください。くわしくは写真のレタッチと著作権・肖像権で紹介しています。

うちの子の写真をもっと上手に撮って仕上げたい時は

ペット写真は、撮り方とレタッチの両方で、見え方が大きく変わります。『カメラの使い方から写真の加工まで、まとめて教わってみたい』と感じる方もいるかもしれませんね。

本や動画、ソフトの公式チュートリアルでの独学も、十分に力がつく方法です。誰かに教わりながら進めたい時は、オンラインスクールの無料体験レッスンで、学び方が自分に合うかを確かめてみるのも1つの方法です。

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よくある質問

ペット写真のレタッチは、スマホだけでもできますか?

できます。スマホの標準の写真アプリにも、明るさや色温度、切り取りなどの項目があります。項目の名前はアプリによって違うので、使っているアプリの公式ヘルプで確かめてみてください。

ブレてしまったペット写真は、レタッチで直せますか?

手ブレやピンボケを後から直すのは難しいです。シャープを強くかけてもざらつきが増えやすいので、同じ場面の別の1枚を選ぶほうが仕上がりはきれいです。

黒い毛の子の顔が、真っ黒になってしまいます。

シャドウを少し上げると、黒い毛の流れや目の位置が見えてきます。上げすぎると毛が灰色に浮くので、目と鼻の境目が分かるくらいで止めてみてください。

毛の色を、実物より鮮やかにしてもいいですか?

自分で楽しむ写真なら好みで構いませんが、毛色が実物と違って見えると、その子らしさが薄れてしまいます。自然な彩度を少しだけ上げて、実物と見比べながら止めてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • ペット写真は「目」「毛並み」「背景」の3か所に分けて整える
  • 先に全体の色温度と明るさを合わせておく
  • 白い毛は白飛び、黒い毛は黒つぶれに気をつける
  • 目はマスクで目の部分だけを少し明るくし、色や形は変えない
  • 毛並みはノイズを減らしてから、テクスチャを控えめに足す
  • 背景は暗くする・ぼかす・消すのどれかで、毛の境目を確かめる
レタッチガイド

レタッチガイド 編集部

写真のレタッチ(明るさ・色の補正、肌や不要物の修正、RAW現像)のやり方と、Photoshop・Lightroomなどのソフトの選び方、レタッチの学び方を、初めての人にも分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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